慢性疾患における介護選択

ウイルスや細菌による突然の疾病は、急性疾患と呼ばれます。これと対をなすのが慢性疾患です。徐々に発症していき、治療が長期化する傾向にあります。生活習慣病やアレルギー、臓器の機能障害など、原因はさまざまです。重症化すると合併症を引き起こしやすく、日常生活に支障をきたすほどの重篤症状も起こり得ます。医療と介護の連携が必要となるでしょう。

慢性疾患のひとつに糖尿病をあげられます。放っておくと勝手に進行し、歩行困難や視力低下を引き起こします。さらに放置すると、四肢切断や失明にも至る、恐ろしい疾病です。介護が必要となるケースも多く、介護保険対象疾病にも指定されています。介護・助成金の受給資格があると、公的に認められているのです。介護の要不要を判断するのは難しく、生活に支障があっても、だましだまし生活できるケースもあるからです。だが慢性疾患と診断された場合は、素直に介護を頼るべきでしょう。日常生活のみならず、医療サポートも必要となるからです。

介護様式にはいくつか選択肢があります。自分で介護施設を訪ね、そこで日常生活の支援を受ける通所介護や、ホームヘルパーが自宅を訪問し、食事や入浴などの身体介護、掃除や洗濯などの家事をおこなう訪問介護などがあります。慢性疾患の患者は、医療サポートを並行する介護形式も利用できます。その場合は介護と同時に、健康診断やリハビリも受けることになります。具体的には通所リハビリは、通所介護に健康診断とリハビリが付け加えたものです。また医療従事者が自宅を訪問する、訪問看護という形態もあります。